BOI新制度(その他の立地に基づく恩典)
2015年01月09日
BOI新制度(その他の立地に基づく恩典)
テーマ:投資優遇制度(BOI)
立地に基づく恩典は、投資奨励地域というもので
・国民所得の低い20県(前記事にて紹介)
・特別経済開発区
・南部国境県
・科学技術区からなります。
今回は、「特別経済開発区」と「南部国境県」について説明します。
特別経済開発区
特別経済開発区は、特別経済開発区政策委員会が指定するもので、現時点ではターク、ムクダハン、サケオ、ソンクラ、トラードの
5県のうちの一部の地域です。
恩典は、基本的に所得の低い20県と同じです。
・法人税免除期間の3年間追加(合計8年まで)
・当初から免除期間8年間の業種については法人税免除期間終了後さらに5年間法人税を50%減免
・運送費、電気代、水道代を10年間2倍損金算入
・通常の減価償却以外にインフラ投資額の25%損金算入
南部国境県
南部国境県とは、深南部3県(ナラティワート、パタニ、ヤラー)、サトゥーン県、及びソンクラ県の4郡です。
恩典は
・免除期間8年間(上限なし)、その後さらに5年間法人税を50%減免
・運送費、電気代、水道代を15年間2倍損金算入
・通常の減価償却以外にインフラ投資額の25%損金算入
・5年間国内販売向け製造のための原材料の輸入関税を75%減免
となり、大盤振る舞いという感じです。
また最低投資金額が50万バーツと、通常の半分になっている等、条件が緩和されています。
なお、ムクダハン県とサケーオ県が「国民所得の低い20県」と「特別経済開発区」の両方に名前が出ていますが、「特別経済開発区」は
各県の一部のみが指定されており、それ以外の地域が「国民所得の低い20県」の対象ということです。
またソンクラ県は「特別経済開発区」と「南部国境県」の両方に上がっていますが、いずれも県のうち一部が指定されるものであり、
重複はないものと思われます。
情報源はどこ?
先日の記事で、BOIウェブサイトトップページから、投資委員会布告の日本語訳のpdfファイルが入手できることを紹介しました。
ところが、南部国境県の説明はこれにはありません。
これの公式資料が、これまた目立たないところにあります。
BOIウェブサイトの「リソースセンター>プレゼンテーション」と進んで、「22 December 2014」の「Seminar Document (Japansese
Version)」と
いうところを開けると、2014年12月22日のBOIセミナー資料のpdfが入手できます。
その中の「(PPT)New Policy (Japanese) ver1.2 pdf」というファイルに南部国境県の記載があります。
この記事はそれを見て書いているので、詳細はそちらをご覧ください。
http://ameblo.jp/bangken/entry-11975244987.html
出典サイト: ASAHI BUSINESS SOLUTION AND ACCOUNTING CO.,LTD.
コメント:南部国境県は、危険な地域なので投資する企業はないでしょう。 だから、あえて見えない所に書いているのでしょう。