【アリババとタイ】
最近タイの新聞ではアリババのCEOジャックマー氏の名前を毎日のように見る。
タイ政府がスタートアップ振興に力を入れ始めてから、タイ政府とアリババはIT分野の人材育成協力など、連携を強めている。
タイ政府には、アリババの浸透がタイ産品(特に地方産品)の中国輸出にも一役買ってくれるという思惑があるようだ。
もちろん、アリババからすれば、決済やeコマースシェアを抑えられるので、Win-Winの関係である。
ビジネス界との連携で大きかったのは、タイ最大財閥CPグループとアリババの提携である。
CPグループはセブンイレブンを運営しているため、早速セブンイレブンのレジには「Alipay」の文字が大きく記されるようになっており、
アリババの資金量、組織規模等を考えれば今のところアリババのタイ進出は盤石に見える。
こんな話を中国に詳しい投資家としていたところ面白い話が聞けた。
「既にかなり大きくなったBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)を含む中国スタートアップはアジア展開に苦手意識が強く、
今までほとんど上手くいってなかった。」という。
「しかし、最近はタイ政府の関心に耳を傾け、人材育成などの協力事業、財閥との連携も絡めながらド真ん中から展開するすべを
身に着け始めている。」。
このような状況の中、日本はどのようなプレゼンスを示していくのか戦略が試されている。
在タイ日本大使館 福岡功慶書記官(経産省より出向)
https://ja.bsearch.in.th/news/japanembassy_fukuoka_marketing
【在タイ日本大使館】福岡書記官(経産省)が考えるタイのマーケット考察まとめ