第二八条
 外部の者に係る件において事務所長は事務所を代表し、また何らかの者にその任務を代行させるため権限を委任することもできる。
このとき運営理事会の規定した規約に従う。


 第二九条
 事務所は、事業に適正な、主要業務ごとに分けた、業務種類に基づき正しく、かつ内容及び証拠と共に、事業の現状を示す現金の出納、資産、負債を示した
帳簿を有し、定期的な内部監査を有する会計システムを導入し、維持する。


 第三〇条
 事務所は貸借対照表、営業報告書、損益計算書を作成し、会計監査人に送付する。会計監査人は毎年、一二月三一日の会計期末から一二〇日以内に会計監査を終了する。
 運営理事会が年毎に承認した事務所の会計監査人は監査報告書を作成、運営理事会に提出し、運営理事会はそれを委員会に提出する。
 会計検査院は第二段落に基づく監査報告書を検査し、保証する。

 第三一条
 会計期末から一八〇日以内に事務所は、会計監査人が正しいと保証した貸借対照表、営業報告書、損益計算書、また会計監査人の報告書、前年における
事務所の業績を示した年次報告書を作成、運営理事会に提出し、運営理事会はそれを委員会に提出する。


 第三章 中小企業振興基金

 第三二条
 事務所内に以下から構成される「中小企業振興基金」と呼ぶ一基金を設置する。
 (一)政府が配分する初期資本。
 (二)政府が年次予算から配分する助成金。
(三)基金積み立てのために寄贈された金銭または財産。
 (四)基金の利得または収入。
 (五)基金運営目的で受領したその他の金銭。
 政府が事務所に直接配分した(一)に基づく初期資本及び(二)に基づく助成金は、事務所の目的に基づく業務で必要な出費に見合った額とする。

 第三三条
 基金の収入及び事務所の収入は、この法令で規定されたところに基づく事業での使用のために基金に納入し、国庫法及び予算法に基づき大蔵省に送付しなくと
もよい。


 第三四条
 基金の資金は以下の事業に支出する。
 (一)企業の質の向上及び能力向上をもたらす企業または企業グループの創設、改革、事業開発のための中小企業または中小企業グループへの貸付。
 (二)中小企業振興行動計画に基づく業務で使用するための政府部門、国家機関、国営企業、民間機関への支援。
 (三)中小企業の質の向上を伴う創設、事業拡張、研究、開発、振興に係る何らかの業務、共同事業、共同投資、投資への支援金または助成金。このとき
委員会の承認のもとに運営理事会が規定したところに従う。

 (四)事務所の業務及び基金運営上の支出。

 第三五条
 第二〇条(五)に基づく基金の配分についての審議において、運営理事会は第三七条に基づく中小企業振興行動計画との
整合を考慮する。

 基金の支出が第三四条(一)に基づく中小企業または中小企業グループへの貸付である場合、運営理事会は必要性及び適正に基づき返済期間、利息、
担保を規定する。

 第三四条(二)に基づく政府部門、国家機関、国営企業、民間機関への支援の場合、運営理事会はその政府部門、国家機関、国営企業、民間機関の中小企業
振興行動計画に基づく必要性を考慮すると共に、
政府部門、国家機関、国営企業についてはその政府部門、国家機関、国営企業の国家予算の配分または助成金も考慮する。


 第三六条
 運営理事会は、中小企業振興方針を有するしかるべき金融機関を第三四条及び第四二条に基づく基金の配分において基金マネージャーとして
委託することができる。このとき第二〇条(一三)に基づき委員会の承認のもとに運営理事会が規定した規則に従う。

 第一段落に基づく規則は第三七条及び第三八条に基づく中小企業振興行動計画と整合していなければならない。

 第四章  中小企業振興行動計画

 第三七条
 事務所は中小企業振興政策及び計画に基づく行動のため「中小企業振興行動計画」と呼ぶ行動計画を策定し、運営理事会に提出する。運営理事会は
その計画を委員会に承認を求め提出する。
第一段落に基づく中小企業振興行動計画は委員会が承認した時、大臣が官報で告示する。


 第三八条
 第三七条に基づく中小企業振興行動計画においては、事務所は関係する政府部門、国家機関、国営企業との調整を通じ、それら政府部門、国家機関、国営企業が権限義務に基づき遂行しなければならないものとして、研究・開発結果に加え、当該問題の経済・社会上の必要性及び条件を考慮し策定する。
策定にあたっては適宜、短期計画、中期計画、長期計画のほか、中央計画、地方計画があるべきであり、以下の件についての計画、プロジェクト、業務、基準から構成されなければならない。


 (一)地域社会、地方、遠隔地における地域のしかるべき資源の使用を考慮した中小企業の開発。
 (二)中小企業の質の向上及び能力向上をもたらす改革及び開発のための金融上の支援及び助成。
 (三)中小企業のための資本市場または金融市場の開発あるいは創設。
 (四)経営、管理、マーケティング、製造、開発面での中小企業の経営者及び人材の知識能力の開発。
 (五)管理、製造、人事運営、財務、マーケティング、及びその他関係する応用的管理面における中小企業の管理開発。
 (六)品質、標準面、形状、デザイン開発、製品梱包面における中小企業の製品開発。
 (七)国内及び国外レベルでのマーケティング、市場拡大面での振興または支援。
 (八)中小企業にとって最新かつ適正な技術の振興、研究・開発、移転、最新技術と地域の伝統知との混合または応用。
 (九)企業経営に係る情報面での支援、通信技術の振興。
 (一〇)中小企業と大企業間の関係強化及びその支援のための振興。
 (一一)相互協力または合同事業のための中小企業のグループ化促進。
 (一二)中小企業振興及び支援目的を有する民間機関の振興、開発。
 (一三)中小企業の投資及び営業における便宜供与。
 (一四)中小企業振興、あるいは中小企業の不利または制限解消のための権利及び利益供与。
 (一五)エネルギー及び環境保全面、健康衛生面での学術的な振興支援。
 (一六)中小企業にとって障害及びコスト増となる規則、規約、プロセス、方法、執行方法の改定。
(一七)著作権、特許、商標、その他知的財産面での振興支援。
 (一八)中小企業の新設促進のための施策、中小企業の存続または事業拡張、国内外の他事業との競争支援に係るその他の件。
 中小企業振興行動計画の策定において事務所は、民間機関との連絡調整も実施する。

 第三九条
 中小企業振興行動計画に基づく遂行義務を有する政府部門、国家機関、国営企業は、委員会が規定した報告書式をもって、年に最低一回、委員会に業績を報告する。

 第四〇条
 第三七条に基づく中小企業振興行動計画に沿った遂行が目標を達成するため、及び計画遂行の成果の評価と当該行動計画の
規定に資するため、中小企業振興行動計画に基づく
遂行義務を有する政府部門、国家機関、国営企業は、中小企業に係るデータを集計、保証し、公開する。
 第一段落に基づくデータの詳細は委員会が規定した様式に従う。
 第一段落に基づく公開する情報は、中小企業の各業種ごとの全体図を示すデータでなければならない。ただしその件に利害関係を有する中小企業が
その他の詳細データの公開を承諾した場合を除く。

 政府部門、国家機関、国営企業は第一段落に基づき集計したデータを事務所に送付する。事務所は中小企業振興政策及び計画の策定のためそれらデータを
蓄積し、状況報告及び中小企業振興行動計画の策定に利用する。


 第四一条
 第四〇条に基づく政府部門、国家機関、国営企業の中小企業に係るデータの作成に資するため、大臣は委員会の承認のもとに、第四〇条に基づき

政府部門、国家機関、国営企業にデータを報告しなければならない中小企業、中小企業グループ、民間機関の種類を規定する省令の制定権限を有する。

 第五章 国の振興・支援

 第四二条
 第三四条に基づき基金からの助成、振興、支援を望む中小企業、中小企業グループ、民間機関は、事務所、または運営理事会が委員会の承認のもとに

基金マネージャーとして委託した金融機関、あるいは運営理事会が委員会の承認のもとに委託した政府部門、国家機関、国営企業に対し、予定する事業計画及び
プロジェクトを示す詳細と共に申請する。

 申請、助成・振興・支援、第一段落に基づく助成・振興・支援を受けられる中小企業、中小企業グループ、民間機関の資格は、省令で規定された原則・方法・
条件に従う。


第四三条
 第四二条に基づく助成・振興・支援の申請審査において、事務所は運営理事会の承認のもとに第三八条に基づく事業計画、プロジェクト、業務、基準と

整合させながら配分を審査し、申請者である企業、企業グループ、民間機関の経済上の可能性、必要性、財務、投資、運転資金について考慮しなければならない。

 第四四条
 国家経済開発のため、中小企業に対し事業における能力、他の事業との競争力を持たせる振興及び開発のために、委員会は権利及び利益を供与すべき
事業の種類・規模を規定する権限を有し、当該権利及び利益供与について権限義務を有する政府部門、国家機関、国営企業に対し、その権限義務に基づく遂行を検討する
よう提言する。

 第一段落に基づく提言においては、事業インセンティブとして供与する権利及び利益の詳細、その企業が権利及び利益供与を受けるにあたっての原則、条件、期間を
明示する。


 第六章  国の振興・支援の取消

 第四五条
 企業、企業グループ、民間機関の経営者が、第四二条に基づく助成、振興、支援を受ける権利を有するため、あるいは第四四条に基づく委員会の提言によって
規定された権限義務を有する政府部門、国家機関、国営企業の権利及び利益供与を受けるために不正を働いたことが明らかになった場合、委員会はその企業、
企業グループ、民間機関が受ける助成、振興、支援、権利及び利益供与の取消を命じる権限を有する。
取消の期間は五年を超えないものとする。


 第四六条
 第四一条に基づきデータを報告しなかった中小企業、中小企業グループ、民間機関は、第四二条及び第四四条に基づく助成、振興、支援、権利・利益供与を受ける
権利を失う。

 委員会が第一段落に基づく助成、振興、支援、権利及び利益供与を打ち切るのが相応しいと判断した場合、事務所はその中小企業、中小企業グループ、民間機関の名を
中小企業振興行動計画に基づく義務を有する、あるいは第四四条に基づく権利・利益供与で権限義務を有する政府部門、国家機関、国営企業にその権限義務に基づく
遂行を検討するよう通知する。


 第四七条
 第一一条(五)(六)(七)(八)、第四四条に基づき委員会から提言を受ける、または第三九条、第四〇条、第四六条第二段落に基づき委員会が規定した
ところに従わなければならない政府部門、国家機関、国営企業は、委員会の提言または規定事項に従った遂行を検討しなければならない。
委員会の提言または規定事項に従えない場合は、その提言・規定事項あるいは委員会の命令を受け取った日から一五日以内に
その事由の詳細を添えて委員長または委員長が委任した者に報告する。

 委員長または委員長が委任した者が第一段落に基づく報告に対する措置が必要だと判断した場合、内閣の検討に付すため提出する。

 第七章 罰則規定

 第四八条
 第一二条に基づく委員会の命令に従わなかった者は一万バーツ以下の罰金に処する。

 付則
 第四九条
 この法令が施行された日から一八〇日以内に事務所設置、所長任命がなされるまで、工業振興局長が委員会及び運営理事会の委員・理事兼書記として

職務を果たし、工業振興局が事務所の職務を果たす。

(注:JETROバンコクより引用)