新しい法律は、詳細がなくて当然



お客さんからの話です。
新しい法律ができたので、東京の本社からその内容を至急
取り寄せるよう指示がありました。
そこで部下に命じて、その法律の詳細を入手すべく担当部局の窓口に
行かせました。

すると、報告はどうでしょう。
「まだ詳細が決まっていない」ということでした。
この回答を日本へ送付したところ「詳細が決まってないんだって。
法律ができたとマスコミに公表されているではないか。
本当に調べに行ったのか」と強い口調で不満を言われてしまったとのこと。

以上のケースは、よくある話です。
タイでは一般に大学の先生が法律案を作り、国会に提出します。
その法律は、まさに法律のみでそれに関わる政令、省令、規則などは
担当部局が作成します。

よって、上記のケースの場合法律そのものは公布されたものの、
それに関わる詳細はまだ定まっておらず、外部に公表できる段階では
なかったのです。

日本人はせっかちですから、何事もスピードを要求します。
しかし役人相手の場合、彼らのスピードに合わせなければなりません。

こうしてタイで勤務をしている担当者は、日本からの指示とタイでの
ビジネススタイルの間に挟まれて悩まさせられています。


この場合、タイのビジネススタイルの現状を伝えて現地の状況を
理解してもらう必要があるでしょう。


さらに付け加えます。
法律は、法律で立法府の役目です。
そして、その法律に基づく詳細は行政府として、担当部局が
作成するという分担になっています。

 よってそれらを同時に行う事はしません。
物事には順序というものがあるように、ここでもその手順を踏んで
行われます。


さらに法律の詳細を制定する場合は、現実に合わせた法令を
作成しなければなりません。

よって、詳細を作成する場合その分野に詳しい専門家、関係会社
からヒヤリングを行います。

こんな、あんなことをしている間に時間が経過し、ようやく詳細は
公表されると言うのが現状です。


最後に教訓として、日本でのビジネス習慣で考えそれに基づいて
タイに指示にしても付いていけません。

やはり現地の声に耳を傾けて、物事を進める必要があるでしょう。