刑事事件の種類と警察の対応

刑事事件と一言で言っても事件内容により警察の対応が異なります。
以下、イメージ想定で説明します。


(1)国家として、どうして見逃すことのできない事件
 日本で言えば、特捜部が扱うような大事件です。
タイではこれらの事件は、必ず
DSI(特別捜査局)が動きます。
この場合、必ず新聞、テレビなどのマスコミが大きく取り上げてニュースにしています。
タイの知識人はこの
DSIという言葉を聞いただけで「大事件でとうとう動いたか」と驚きを隠せないようです。

(2)各警察署が取扱う事件。
ここでの事件が一般的です。容疑者を逮捕した場合、日本と同じように最高二十日間の拘留が認められます。
事件によっては、保釈金を積んで保釈されることが多いです。
ここで自白した場合、しない場合、など事件の内容によって取り扱いが異なります。
最高二十日間の拘留、取り調べで自白しない場合、証拠不十分で解放されます。
その場合でも、身柄と書類を検察に上げて指示を仰ぎます。
このようなケースの場合、日本と同様なので省略します。

(3)軽い犯罪の場合
罰金を払って放免になります。

(4)親告罪による犯罪の場合。(注:親告罪の内容は、日本と    その内容が異なる)
日本人の多く訴える、訴えられる場合が、このケースになります。
つまり、警察が事件により直接容疑者を逮捕するのではなく、被害者から犯罪として届出があった場合が、このケースに当ります。
警察は被害者からの被害内容を吟味して扱いを決めます。
被害内容がはっきりしない、容疑者を特定することができない場合は、事件として受け付けてくれません。
例えば盗難の場合、いつ、どこで、何を盗まれたか、またその金額状況などを具体的に説明しない限り受け付けてくれません。
仮に内容が不十分の場合、受付してくれたとしても捜査してくれないでしょう。

親告罪ですので、どうしても罰して欲しい場合、警察への告発と同時に訴え者の協力が必要になります。
具体的には、刑事が証拠集めを行うと同様なことを訴え者が協力して行うことになります。
警察は多くの事件を取り扱っているので、親告罪についてまで手が回らないのが現状です。
よく巷で「告発したが具体的に動いてくれない」というボヤキ耳にすることがありますが、以上の理由によるものです。
この辺の状況は多様なバリエーションがあり、書き切れないので省略します。
結局、詐欺事件などの犯罪は警察だけで取り調べ、証拠収集ができず、訴え者からの協力が必要になります。
タイでは検察のみならず、被害者も独自に、または検察と共同して原告となり相手を訴えることができます。
このような制度は、日本でありません。
警察、検察が動いてくれない刑事事件は、自ら動いて証拠収集を行い原告として、刑事裁判所に訴えることになります。
なお警察は証拠書類を検察に上げて、任務が終了。この事は日本と同じです。

刑事裁判所内での扱い

刑事事件を取り扱うことになった裁判官は、事件によっては親告罪なので取り下げる事を条件に和解を進める場合が多いです。
しかし、原告、被告が同意しない場合、審議に入ることになります。
この辺の裁判進行は、裁判官と双方の弁護士の話し合いによって決まります。
一連の審議が終了して、大筋の事実が双方に認識されると最後に和解を勧めます。

ここで双方が合意すれば、その内容で判決文として下すことになります。
合意しない場合、裁判官が期日を指定して判決を出すことになります。
以上、代表例として大まかな流れを書きましたが、実際は色々なバリエーションがあります。
思いもよらぬ進行になり、日本人が意外な進行と感じることも多々あるのもタイの裁判です。