法律入門
第一章 法律の過去を振り返る
1 法律の発生と歴史的変遷
1934年の立憲革命以前の法律とその後の法律に区分して振り返ってみましょう。
(1)伝統法典としては、ランナー(チェンマイ)王国の創始者であるメンライ王が1,300年頃に制定したと言われる。
「メンライ法典」、ラーマ1世の命によって、過去の法を収集編纂した「三印法典」(1,8 0 5年)などがありますが、いずれも前近代的法律でした。
これらの法律は、支配者(王)及び刑罰を定めたもの(公法)が大部分であり、国民と国民との権利関係を定めたもの(私法)は、
一部しかありませんでした。
(2)1932年の立憲革命により王政を廃止し、主権は国民にあることをを明らかにし、民主主義の政治体制を取り入れることになり、
様々な法律ができてきました。