民商法(タイ人にとっての法律より)

〇 由来
現在使用されている民商法は、かって外国との交易が始まった頃作成された。
当時タイ国内の外国人は特別居住区に住み自治権を与えられていた。
そこに彼らはその国ごとの裁判所を設置し事件を審議していた。

その国の裁判所でタイ人との事件も処理するのでタイ国は不利な状況に置かれていた。
タイ政府は外国人に対し、タイの裁判所で審議するよう要請したが当時タイの法律は
刑法しか存在せず、未整備でありその要求は飲まれなかった。

そこで政府は民商法を含む他の法律を作成し、現在に至るのである。

〇 民商法の構成
民商法は以下の6つの章により構成される。
総則、契約及び契約違反、法定契約、財産、家族、遺産

(注:この本の記述は、総則、契約及び契約違反、に重点が置かれていてそれ以外はわずかに
触れている程度です)


「総則」の内容
〇 自然人と法人
(注:日本の民法と同じように、人を自然人と法人に分けて説明しています)
○ 人の能力(注:能力に欠ける人、精神異常者の扱い等について書かれています)
〇 財産
(注:動産と不動産に分け定義付けしています)
○ 法律行為及び契約行為
〇 債権、債務の発生
(注:債権、債務は契約に基づき発生すると説明し、その内容について具体的に説明しています)

「契約及び契約違反」の内容
契約違反、契約不履行責任により、罰金および保証金支払の義務が生じる。

「法定契約」の内容
契約は原則自由であるが、以下の23項目については社会の平静さを保つため、法律で制限を加える。
売買、両替、贈与、財産の賃貸し、クレジット販売、雇用、仕事の請負、荷物の請負、運送、借用、財産の預託、保証人、担保、倉庫業、代理、ブローカー、示談、賭け事、当座預金、保険、小切手、株式会社、協会

(注:日本の民法債権編の中にある13種類の典型契約に相当します)
出典:「日常生活の法律」(タイ人の中学生のテキストより)