11.1 タイにおける民事訴訟手続の概要を教えてください。

(著者注:以下の内容は、正しくない)

訴訟上の請求は、当該事件につき管轄権を有する裁判所に対して手数料とともに訴状を提出することによ り始まる。

裁判所が訴状を受理すると、原告は、裁判所に対して呼出状の発行を要請し、呼出状及び訴状を 被告に送達するための呼出費用を支払わなければならない。

呼出状及び訴状は裁判所事務官から被告へ送達される。

裁判所は、一定の場合に、直接送達の代わりに 補充送達を命じることがある。


送達は、配達証明書付きの書留郵便で、新聞広告で、又は被告の居住地、勤 務地若しくは裁判所に掲示することによって行われる。

通常、呼出状と訴状を受領してから 15 日以内に、被告は、原告の主張の全部又は一部につき明確に認否 をし、否認する理由を述べ、反訴を行うことで(反訴は民事事件でのみ可能である。)、これに応じなければなら ない。

(著者注:実際は、反訴あは公判期日前までに裁判所に提出すべきだが、当日になっている。なぜなら、最初必ず話し合いをさせるため反訴文は使用しないため)

そして、今度は原告が、被告の答弁書(反訴状を含む。)を適切に受領した後 15 日以内に、反訴に対す る答弁を行わなければならない。

合理的な理由があれば、これらの期間は延長することが可能であるが、裁 判所の許可が必要である。

その後、公判前審問期日が設定され、当該期日において裁判所は当該事件における争点を確定し、口頭 弁論期日を設定することになる。

裁判所の事件処理状況によっては、口頭弁論期日が 6 か月から 1 年後に 設定されることもある。

裁判所は当事者に対する和解勧奨も行っており、口頭弁論期日に先立ち 1 回以上の 和解期日が設定されることもある。

相手方当事者や第三者の有する既知の書証に対する提出命令を裁判所に申請することや、証拠提出のた め証人の召喚を要請することも、当該書証又は証人がタイに存在する場合には可能である。

各当事者は、最初の証人による証言が行われる日の少なくとも 7 日前に、裁判所及び反対当事者に対して 証拠の最初の一覧を提出することが要求される。

証拠の追加の一覧は、証人尋問の初日後 15 日以内に裁 判所に提出すれば良い。

いずれの当事者も、合理的な根拠があることを示すことができれば、期限後におい ても新たな証拠を提出することができる。

証人には書証が本物であることを証明することが要求される。
証人の証言はタイ語でなされるか、タイ語に 訳されなければならない。

民事訴訟法により、タイ語を話せない者に対しては通訳をつけることが認められる が、通訳は関係当事者が用意しなければならない。

一定の裁判所では、外国にいる証人がテレビ会議により 証言することを認めるようになった。

かかる取扱いが認められない場合、外国にいる証人による証言は、外国 の裁判所に対する嘱託書の利用を通じて行われている。

すべての証拠調べが終わると、両当事者は、適切な証拠や裁判例を引用しつつ自らの主張を支える論拠を 含む最終弁論を提出することが認められる。

判決は、口頭での言い渡しが認められる小規模なケースを除いて、書面で作成され法廷において読み上げ られる。

判決は、一般的に、各当事者の行った事実の提示や論拠の陳述及び裁判所の判断を説明するもの である。

控訴裁判所及び最高裁判所に対する上訴は、15 日以内になされなければならないとされる労働裁判の場 合を除き、判決が言い渡されてから 1 か月以内になされなければならない。

上訴は、それ自体では、第一審 裁判所の判決又は命令の執行を停止することにはならず、上訴と同時に又は上訴後に、執行停止のための 申請書を別途提出しなければならない。