痔病   

     目次      

            1  私自身の経験          

            2 タイの駐在員           

            3  他人に相談しづらい病気    
       
            4  肛門について  
        
             5 . 痔の歴史について  

             
6  痔病の原因  

             7   痔の予防教育

             8  痔の種類

               

1  私自身の経験

 子供の頃、父が痔病になっていてずっと通院していたのを、ぼんやりと覚えています。

入院して手術したわけではありませんが、病  院に行って、抗炎症剤、抗菌剤などの薬をたくさん受け取り、常用していました。

父は下半身が、がっちりしていて太かったので、その部分が夏の高温多湿気になる頃、毎日風呂に入らなかったことも手伝って、

  と痔病になり、病院通い、冬になると痔はマイナス温度のため、ばい菌が死んで治る。

この繰り返しを何十年もやっていたようです。

 つまり、痔病になったのは、肛門部分が不潔で、そこをきれいにすることが大切にもかかわらず、炎症を止める薬や、殺菌薬(?)を

服用しているのであり、いつまでたっても治らなかったのです。

医者は、「肛門をきれいにしておけば再び痔にならない」とはいえなかったのです。

昔から医者は病気の説明をしない、といわれて久しい。説明してしまうと、患者の数が減って、生活ができなくなるからでしょうか? 

職業としての医者の限界と宿命を感じる思いがします。


 私自身のことですが、中学生の頃、担任の先生が痔病になっていて、痛い、痛いといっていたのを覚えています。

そして、地面に直接、お尻をつけると痔になりやすい、といっていました。

痔を治す方法、予防方法を知らなかったからでしょうか?

その時、痔は地面に存在するばい菌が肛門を伝わってくるとばかり思っていました。

 三十歳前半に、キレ痔、イボ痔になり、痔がひどくなる前だったので手術は必要ありませんといわれ、薬をもらってきたのを覚えています。

お尻をきれいにするようにと、言われましたが、肛門の中まできれいにせよ、とは言われませんでした。

痛み止め、または抗炎症剤の薬をもらって飲んだはずですが、その時のことをあまり覚えていません。

何年間か、キレ痔で便の時、出血、イボ痔が続き、完治しないときがありました。もう少しひどくなっていたら、手術入院していたことでしょう。

この時、周囲の人に痔の悩みを相談しましたが、「専門の医者へ行ったらどうか」という答えのみで、原因、予防、治療方法を説明してくれる

人はいませんでした。この時を振り返ってみると痔になった原因は肛門を毎日、洗わなかったからでしょう。

夏でも、毎日風呂に入らなかったことがありますし、冬の場合、二〜三日に一度しかお風呂に入りませんでした。

 梅雨期に肛門部分をきれいにしなかったため、高温多湿の状況で肛門の皮膚にばい菌が発生し、だんだん悪化していったのでしょう。

特に梅雨期、さらに高温多湿である夏期に痔病にならないための対策が必要だったのでしょう。

三十五歳でタイに来て依頼、肛門の中まで洗うようになってから、イボ痔も自然に消滅して正常になりました。

タイに来てから二〜三ヶ月はティッシュだけで終わらしていましたが、かゆみが出て悩んでいたところ、友達に相談したら「尻の中まで

洗っているか」と聞かれ、実践することにしました。

 そうしたら、だんだん、治ってきてまた、かからなくなってきたのです。

子供についても同様です。息子が二から三歳の頃「お尻がかゆい」というので、「尻の中までちゃんと洗っているか」と聞き、中まで洗うよう

言って以来「お尻が痛い」と言わなくなりました。

2 タイの駐在員

 日系企業のタイ駐在員はことごとく痔病が全快して日本へ帰国する、と聞いたことがあります。

その理由として、次のことが考えられます。

毎日、最低に買い、朝、夜、シャワーを浴び全身をきれいに洗います。

よって、ばい菌が発生しづらい皮膚になっています。

タイは暑くて、日本より湿度が低いため(冬は別)、肛門に付着した便をそのままにしておくと、便が乾燥し、かさかさになり、その部分を洗わないで

そのままにしておくと、かゆみや痛みを覚えます。

シャワー時にその部分を水と共に手で洗えば、カサカサした感じがなくなり、かゆみがなくなって、すっきりとした気分になります。

 タイに来た当初、排便の際、必ずティッシュペーパーを必要としましたが、どこの便所でも必ずそれが置いてあるわけではありません。

それで、ティッシュなしでは用を済ませることになります。

ティッシュがなくても、排便後水と手くみ桶で必ず備わっているのでそれを利用することになります。

水を利用して肛門をキレに洗う方法しかないのです。

この習慣を続けると、痔にかからなくなります。

 次に食べ物と便秘の関係ですが、タイは暑いので体力の消耗が激しいです。従って、小腸、大腸で早く吸収して、消耗を回復しようとします。

小腸、大腸での便の速さを早めようとするため、唐辛子、キムチなどの刺激のある食べ物を求めることになります。

日本では、刺激性のある食べ物は食べたく思わないですが、タイの暑さゆえ、刺激性のある食べ物を求めてしまうのです。

これらを食べることによって、食べ物が体内に止まっている時間が短くなり、小腸、大腸で水分を取られる割合が少なく、その結果、便が柔らかい

状態で排出されます。よって、柔らかい便なので、便秘とならず、排便の際も、肛門を傷めず、イボ痔にならないのです。

3  他人に相談しづらい病気

 昔から、痔の病気は恥ずかしいこと、とされてきました。

よって、痔について話すことは不潔とされて、又、友達、親子の間でもタブー視されてきました。 お尻が痛い、といえば「専門家に見てもらったら」と

専門家任せで、この病気について基本的な知識が国民の間にないのではないでしょうか。

もう少し、国民の間でこの病気に対する知識があったら「国民病」などと、言われてこなかったでしょう。

このように痔についての予防方法を普及してこなかったため、現在に至っても痔病者がへらないのです。

ただし、ウォシュレットの普及により少しずつ減少していくことでしょうか・・・。

それでもウォッシュレットという器具は痔に対する予防としてではなく、あくまでも「お尻をきれいにする」という目的なのですからウォッシュレットが

100 %家庭に普及したとしても、やはり痔病者はなくならないでしょう。


4  肛門について

 人の体の中で肛門は一番不潔な場所と思われてきました。

本来なら体の一部であるので、他の部分と同様に扱うべきにもかかわらずです。

不潔な場所はどうしても近づこうとせず、遠ざけてしまう。

関心を持とうとしません。入浴のとき、他の部分はきれいに、根に利に洗っても、この部分は手を抜いてきました。

その結果、肛門の部分が不潔になり、ばい菌の発生を許すことになったのです。

ばい菌の発生が痔病へと発展していくのです。

自分の体の一部である肛門を他の部分と同じように扱い、いつもきれいに保つという考えが大切です。

そのためには肛門に触れる、さらに肛門の中に指を入れて洗う、ということへの抵抗感をなくすことから始めなければなりません。

特に、性格が潔癖すぎる人は気をつけましょう。その潔癖すぎる人が、持病にかかってしまうのですから。

5 . 痔の歴史について

1) 便所と歴史と経験

 肛門は、食べ物が口から入ってそのカスとなった不要物が体外に放出されるところです。

排便したとき、肛門はどのように処置されあてきたのでしょうか。 

昔、便所という部屋がなかったとき、人々は、家の外に出て、その周りで用を済ませました。

人がだんだん多くなると、そのような場所がなくなり、家の中の一部に便所を作り、そこで済ませました。

この貯めた便は天然の肥料として大切でもありました。

排便の終わった後の肛門の手入れについて、夏は野山、庭にある植物の葉っぱ、冬はワラで編んだ縄を肛門に当ててごしごしと、こすって

きれいにしました。時々、風呂に入りその時、肛門を洗い痔病を防ぎました。

しかし、風呂に入る機会の少ない人は、痔病にかかる率が多く、原因、治療がわからず医者へ行くことになりました。

医者は医者で原因、予防を教えることもなくその病状に対し治療し、完治することを行ってきました。

 その結果、痔病は誰でもかかる病気、難病とまで言われてきました 。便所に洗い水がないことが、肛門をきれいにできない原因でした。

今の住宅でも便所と浴室が別々になっているところがあり不便です。

戦後、柔らかいトイレット・ペーパーが普及されて以来、肛門をそれできれいにすることにより以前利用していた新聞紙より、きれいにすることが

できるようになりました。

それでもきれいさは水の使用にかなわないのです。

さらに近年ウォシュレットの普及により、水(湯)を直接肛門に当てて、そこをきれいにする方法が行われ、さらに痔病者が減少してきたのです。

しかし、この方法とて、肛門の表面に水を当ててみるのみで「手で肛門の中まで洗う」方法まで普及していないのです。

トイレット・ペーパーは、従来の肛門をきれいにする役目から、不要となりただこの部分を拭き取り、乾燥させる役目で用いることになりつつあります。


2) 痔病の歴史

 過去百〜二百年前、西洋の医療が日本に入ってくる前は、もっぱら病気は薬と呪いとで治していました。

「医」は元々、魔法、占い、呪い、などの意味を持った言葉でした。

現在でも、三百年前から薬によって痔病を治している団体(会社?)があり、この団体の説明によると「痔病はなかなか完治せず永く時間が

かかる」と書いてあります。

又、巷で出版されている文献を調べたところ、痔病についての予防法、治療方法は多く書かれていますが、なぜ痔病にかかるかという原因が

明確に書かれておらず、原因究明をせずして、治療しています。

よって、痔病に対する治療は何百年前と同じような古い医術によって行われている、と言うことができます。

 


  6 痔病の原因

 肛門を不潔状況にしておくと、そこに黴菌(ばいきん)が 発生し、その黴菌の繁殖によって、肛門部分が炎症を起こします。

 それによって血液の流れが変わり、一か所に血液が滞る ことになります。

これが所謂、いぼ痔といわれるものです。

 切れ痔――これは、かたくて大きい便が肛門を通過する際、 肛門の一部が切れてしまうためです。

 痔の原因を一言でいうと、肛門を不潔にしているからです。

 ばい菌によって肛門が炎症を起こすと、(1)その部分が

気になる、(2)かゆみを覚える、落ち着かないなどの症状が

出て きます。

対策として、毎日、おしり、肛門、および、その中まできれいにすることです。


7   痔の予防教育

 世の中で、痔の予防教育は誰が行うのでしょうか?本来なら、医者の義務と思います。

それが実施されない今、やはり父母の義務と思います。

父母が子供に、しっかりと痔の予防、つまり肛門の中まできれいに洗うこと、を教えるべきなのです。

学校や社会で誰が教えてくれるでしょうか?

そういう意味では持病の予防法を知っている人が知らない人に  啓蒙普及していくべきなのです。一部の人任せでは痔病はなくなりません。

今の日本の法律、医療法では、病気の予防は医療行為の中の治療に含まれています。

よって、医者以外の人が病気の予防を行ってはならないことになっています。

8  痔の種類

 肛門を不潔にしておくと、そこにばい菌が発生し、そのばい菌が皮膚をおかし、炎症を生じさせます。

それがさらに湿疹となりだんだんひどくなって、肛門に異常をきたし、イボ痔になります。

さらに、便秘を伴うと「キレ痔い」になります。便と共に出血しますので、わかります。

 痔病はいろんな種類がありますが、省略します。



まとめとして 、痔病とは「ばい菌が原因で生じる肛門の病気」のことです。

 

蛇足説明;

痔病になる兆候(きざし)は、次のとおりです。

一、 普段、気にならない肛門部分が気になる →何らかの原因で肛門部分を意識させられる。

二、 かゆい、むずむずする →肛門部分がはっきりとかゆい、ムズムズする、と感じるようになる。

三、 痛むようになる →最近の活発な活動により皮膚が炎症を起こした。

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